ベンチャー・キャピタルであるインクルージョン・ジャパン株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役:服部結花、以下インクルージョン・ジャパン)は、CO2排出量の可視化で脱炭素経営を後押しする、SaaS型脱炭素化プラットフォーム「zeroboard」を提供する株式会社ゼロボード(本社:東京都港区、代表取締役:渡慶次道隆)への出資を実施いたしました。

インクルージョン・ジャパンは、SDGs(持続可能な開発目標)の担い手としてベンチャー企業に注目しており、ICJ2号ファンドを通じて、SDGsの達成に寄与するベンチャー企業の株式への投資を進めています。投資先の事業を通じた社会・環境面のインパクトと経済的なリターンを両立させるため、投資先のESGマネジメントも重視し、よりよい社会の実現に向けた協働を目指しています。

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【zeroboardの詳細】

気候変動が社会に与える影響や、グローバルに推し進められる様々な気候変動対策が今後さらに強化されていくことを考えると、あらゆる企業にとって環境配慮型経営への移行、とりわけCO2排出量削減へ向けた取り組みは待ったなしの状況になっています。

しかし、それらの経営努力をコストとしてしか認識できないのであれば、その活動は持続可能なものにはなり得ません。企業向けクラウドサービス「zeroboard」は、企業の脱炭素化へむけたアクションを企業価値の向上へつなげることをサポートします。

具体的には、以下の4つのアプローチでサービス提供を行います。

■CO2排出量の算出・把握

スコープ1及びスコープ2の効率的な収集・可視化はもちろんのこと、煩雑なデータ収集が必要だったサプライチェーン排出量(スコープ3)の算出を、グローバル基準(GHGプロトコル)に基づいて簡単に算出・可視化することが可能です。様々なビジネスツールとの連携による入力作業の削減や、サプライチェーンの上流に位置する取引先企業からのデータ連携(CO2トラッキング)も可能です。

■排出量の削減・カーボンオフセット取引

会社としてコミットしたCO2削減目標に基づく実績管理が可能です。zeroboardのパートナー企業のもつ削減ソリューションの提案や費用対効果のシミュレーション機能に加え、どうしても削減できない排出量については、プラットフォーム上でカーボンオフセットが可能です。

■情報開示・サプライチェーン内での可視化

統合報告書や各種調査機関向けの報告書作成機能に加え、省エネ法、温対法などの報告書式でのエクスポートも可能で、社内・グループ内のデータ集計の労力が大幅に削減できます。また、ゼロボードが連携している金融機関や自治体へのデータ開示や、納品先あるいは消費者へ提示するための商品毎のCO2排出量の算出機能を提供することで、非上場企業であっても、企業価値の向上やキャピタルコストの低減といった形で、CO2排出量削減にメリットを見出すことを可能にします。

■最終消費者の巻き込み

B2Cサービスとの連携APIにより、最終消費者へのサービス提供シーンでの排出量可視化・小粒のカーボンオフセット取引を提供します。消費者への啓蒙・ライフスタイル変革につなげることで、脱炭素化へ向けた取り組みが支持される社会を実現します。

 

【代表取締役 服部結花のコメント】

脱炭素社会の実現にむけて、CO2排出量の可視化は必須です。SaaS型脱炭素化プラットフォームである「zeroboard」は、自社のCO2排出量の見える化のみならず、企業間での連携によって、バリューチェン全体としてのCO2排出総量の算出が可能になる拡張性を有しています。今後、CO2排出量の算出は、自社の排出量であるスコープ1に留まらず、使用電力や取引先から排出されるスコープ2・スコープ3までを含んで評価されるようになります。私たちは、zeroboardが日本を代表する脱炭素化プラットフォームとなり、日本の脱炭素経営・ESG経営の底上げをするポテンシャルがあると確信しています。ICJ2号ファンドから投資させていただくだけではなく、私たちの強みである事業会社との連携を通じて、zeroboardの導入による「CO2排出量算出網」を張り巡らせていくべく、尽力して参ります。

 

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